空に星が輝く限り、私はきみを忘れない~Dearest~
「プレアデス星団はおうし座の『雄牛の首』のあたりに位置する散開星団なんだ」
「春、秋、冬は肉眼でも見えるけど、今の時期だけは望遠鏡を使わないと見えない」
「昔から観測されている星団で、平安時代の清少納言は、すばるは星々の中で最も美しいとたたえたんだってさ」
星のことはあんまり分からなかったけど、でもすごく丁寧に解説をしてくれる一ノ瀬くんの隣で星空を見上げながら、いっしょに過ごす時間は楽しかった。
やがて一時間くらいそうしていて、一ノ瀬くんが言った。
「んじゃ、もう遅いし、そろそろ帰るか」
「あ、うん」
望遠鏡を片付けて、一ノ瀬くんが歩き出す。
その背中に、私はこう口にしていた。
「あの、また来ても、いい……?」
「え?」
「その、ここに、星を見に……」
その私の言葉に、一ノ瀬くんはにかっと笑いながら、
「ああ、いつでも来いよ」
と、うなずいてくれたのだった。
「春、秋、冬は肉眼でも見えるけど、今の時期だけは望遠鏡を使わないと見えない」
「昔から観測されている星団で、平安時代の清少納言は、すばるは星々の中で最も美しいとたたえたんだってさ」
星のことはあんまり分からなかったけど、でもすごく丁寧に解説をしてくれる一ノ瀬くんの隣で星空を見上げながら、いっしょに過ごす時間は楽しかった。
やがて一時間くらいそうしていて、一ノ瀬くんが言った。
「んじゃ、もう遅いし、そろそろ帰るか」
「あ、うん」
望遠鏡を片付けて、一ノ瀬くんが歩き出す。
その背中に、私はこう口にしていた。
「あの、また来ても、いい……?」
「え?」
「その、ここに、星を見に……」
その私の言葉に、一ノ瀬くんはにかっと笑いながら、
「ああ、いつでも来いよ」
と、うなずいてくれたのだった。