Love Birthday‥~約束~

最後の教え



自分から目を逸らさずに生きる。

そう決めた俺は、中嶋先生が運転する車の助手席でいろんなことを考えていた。


これから先、どうすればいいのか……。



別れを自分から切り出した愛実に、今さら会いに行くなんてことは出来ない。


それに、今の俺には大切な人がいる。

中嶋先生を悲しませたくない。




「最近元気ないね?」

「え?」

「下ばかり向いてる」

「そんなことないよ」


笑って返事をしたけど、中嶋先生には全てを見透かされている感じがした。



中嶋先生のマンションに入り、急に鼓動が高鳴る俺。


ピンク色のカーテンと甘い香りのする部屋……

今さらだけど、女性の部屋に入ったことに実感してしまった。


中嶋先生がつくった手料理は、雑誌に載っているような色鮮やかなものだった。

どれも美味しくて、時間をかけてつくってくれてたことがわかる。



「ごちそうさま。美味しかったよ」

「よかったー」


食べてる時に何度も美味しいって言ったのに、

中嶋先生は俺が全てのものを食べ終えた時にほっと笑顔を見せて言った。


頑張ってつくってくれたんだな。

そう思うと嬉しくて胸まで一杯になった。




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