ストロベリーパフェ/チョコレートパフェ
いつものすまし顔など見る影もなく、愛理の顔はデレデレに崩れてる。

……愛理の秘密。
それは無類のスイーツ好き、ってこと。

好きで好きでたまらない癖に、イメージ崩壊を恐れていつも我慢している。

そして月に一度くらいの頻度で、人目を避けてわざわざ県外までやってくるのだ。

「もうたまんなーい!
……って惟嘉、食べないの?」

「食うけど。
しっかし、こうなると氷の女王様も形無しだな」

「いわないでー。
でも、惟嘉だって同じでしょ?
鬼の副会長が実は無類のスイーツ好きだなんて」

「まあな」
 
……ばーか。
おまえと同じなわけあるかってーの。

確かに甘いものは嫌いじゃないぞ?
けど、わざわざこんなとこまで食いに来るほどじゃない。
俺がいまデレデレしてるのは……愛理のせいだっていうのに。
スイーツ食ってるときの愛理、可愛すぎだっつーの。
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