‐部恋。 Round 02‐


「あ、今日さっ、
 健ちゃんはっ?
 一緒じゃないの?」


私は勇介の横顔を
見ながら聞いた。



『寝坊だって。』


たった一言だけの返事。
目も合わせない勇介…。



やっぱり何か
機嫌わるい――…?


下駄箱に着いて
それぞれ私たちは
上履きに履き替える。



ふぅーっ……


息を思い切り吐いて
気合いを入れる――…。


振り返ると目の前には
勇介――…!



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