お前なんて好きじゃねぇし。
あいつなんていっぱい悩めばいいんだ。
私だって振り回されっぱなしだったんだもん。
今度は私が振り回して、かき乱してやる。
覚悟を決めて学校に行く。
もうどうなっても知らない。
どうにでもなれ。
気合いを入れて普段はしないメイクもちょこっとして、髪も巻いてみた。
我ながら恥ずかしいけど、こうでもしなきゃまた弱気になっちゃいそうだから。
「あ、明奈!隆ちゃん!
おはよう」
「おはよう……って咲姫!?
なんか今日めっちゃかわいい!」
「おはよう、咲姫ちゃん。
ほんと、かわいいね」