離婚前提策略婚。【改訂版】
「社長の息子なんだから怪しいとこじゃないって!どんな感じか帰ったら教えて!イケメンだといいね!」

「來乃っ!あんたが代わりに行ってよ!」

「なに言ってんの、あたしまだ中学生だもん。結婚できないよ」


ちっ、そうだった。テンパりすぎて思考回路が狂ってる。


「華乃ちゃん、あたしが行こうか?」

「お姉ちゃん!?」


お姉ちゃんは真剣な顔でわたしに問いかけた。


「あたしが代わりに行って断ってくるよ。これじゃあんまりだわ。華乃ちゃんは家にいて。ね、お父さん、あたしが行く」

「莉乃…」


もう。どこまで優しいんだか。これじゃ完全にわたしが悪者じゃない。


「いいよお姉ちゃん。わたしが行くから」

「華乃ちゃんっ」

「大丈夫!はっきり断ってくるから!」
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