離婚前提策略婚。【改訂版】
「優しくて頼もしいイケメンの旦那様がついてるんだから安心しな」

「何一つ当てはまらないんですが」

「…おい、どうしても行かない気か?」

「ええ、どうしても行きませんわよ」

「…」


無言でわたしを睨む龍成。負けないわよ!


きっ!と睨み返す。


「…躾が必要だな」

「え?なに、躾って…──!!」


龍成に後頭部を抑えられ、顔と顔が急接近!


な、何を考えてるんだこの男!


「このままちゅーするのと病院に行くの、どっちがいい?」


息がかかるその距離に、心臓は瞬く間に大きく波打つ。


「どっ、どっちもイヤ!」


耐えれない!最悪!なんでこういうこと考えるの?!


「小学生並みのわがままだな。じゃ、いただきます」


さらに近づく顔と顔。


唇が触れそう!

だめ!もう折れるしかないっ!


「待って!わかったから!病院行くから!」

「……」


…え?
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