離婚前提策略婚。【改訂版】
『んな約束してねぇから。淳史にでも持ち帰ってもらえ。華乃、西口のコンビニに迎え来て』

「…えっ?」


飲みよりわたしを選んでくれたの?


『今すぐ来いよ』

「わ、わかった!」


やだ、普通に嬉しいっ!


エンジンをつけて車を走らせる。


こんなことで喜んじゃうなんて、わたしって本当に都合のいい女が板についてしまってる。


コンビニに着くと、崇憲は煙草を吸いながら待っていた。

わたしに気づき煙草を消してこちらに向かって来る。


「遅い」


当たり前のように助手席に乗り、わたしの腕を引いて後頭部を掴みキスをしてくる。


どうしてこんなにときめいちゃうの?崇憲のキスに感情なんてないのに。


「…お酒臭い」

「え?そんな飲んでない。今日の飲みはくそつまんねぇ。もっと早く電話よこせよ」

「な、何言ってんの。バイトだもん。勝手なこと言わないで」

「やっぱ俺には華乃が一番だな」


……わかってる。

一番、都合がいい女ってことでしょ。


崇憲にとって女は道具でしかない。ちゃんと頭ではわかってるつもりなの。

それなのにわたしはこんな何気ない一言に舞い上がる。


馬鹿としか言いようがない。
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