JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜

「ねぇ、私の薬…
眠剤だって、知ってるんだよね?」

翌朝、バナナとマンゴージャムのトーストを片手に問いかけた。


「…

ん、俺のお得意様が常用してて。
いつもその薬の事話してるから」


「そんな話も、するの?」


「うん、なんか…
誰かに打ち明けたかったみたいで。
VIPルーム使って、相談されてる」



確かに…
プライベートに関係ない人の方が、打ち明けやすいかもしれないけど。

でもそうやって相談されるのはきっと、響が受け止めてくれるからで…

信用されてるからで。



どんなふうに仕事してるんだろう?

お客さんの心まで掴む、その仕事熱心な姿を見たいと思った。





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