ラブ×コントロール


「暖かくなったら、試合絶対見に来いよっ」


「うん…分かった」


即答した私に驚いたのか、カイが私の方を見てきた。


「……何?だって約束したし、私も…応援したいと思ってるから」


私は思ってる事を口にした。


するとカイは足を止めて、突然真剣な顔で口を開く。


「来年の最後の夏、必ず甲子園に行く、だから……見てろっ」


「……っ……うん」


私は少し戸惑いながら答えて、また歩き出した。


“見てろ”って…


そうか、でも来年はもう高校最後の夏…


最後の夏。


カイには叶えて欲しい、夢を…。



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