ラブ×コントロール


教室が受験ムードの中、
私はカイを見る。


すると、目の前の視界が暗くなった。


人影に私が見上げると、


「……一平くん?」


私の前に来たのは、パンをかじってる一平くんだった。


「…気になるなら聞けば?」


「えっ…?あっ…でもっ」


「咲原ってそういう所、意外と優柔不断なんだな?」


「えっ…!?いや、別にそういうわけじゃっ」


「ははっ、分かってるって~カイだから聞けないんだろ?」


「…うーん」


一平くんの言葉に、私は少しうつむいた。


「一平くんは…その…色々話した?アイツと」


「えっ?あ―…まぁ、ちょっとは」


「…そっか?」


やっぱり一平くんには話したんだ…カイ。



< 350 / 364 >

この作品をシェア

pagetop