ラブ×コントロール


「おいっ!つり目っ」


カイのその言葉に私は我に帰る。


「なっ……何よっ!?チビのくせにっ」


「おまえがボーッとしてるからだろっ?」


「だからって、そんな呼び方しなくたっていいじゃんっ!」


「おまえも数秒前にチビって言ったろーがっ」


「私はいいのよっ」


「はぁ!?意味分かんねーよっ」


「意味分かんないのはこっちよっ、あんた性格悪いんじゃないっ?」


そうやって私達の言い合いが始まると、いつもは止めに入る一平くんがやっと止めに入る。


「まぁまぁ、その辺で止めたら?」


「一平、おまえも思うだろっ?コイツの性格の悪さっ」


「さぁね?」


「一平くん、カイの方が性格悪いよねっ?」


「さぁね~?まぁ俺から見たらおまえらアレだよ“プラスとプラス”なんだよっ」


「はっ?」


「どういう意味なの?」


「だから、プラスとプラスだからそうなるんだよっ、だからどっちかがマイナスになったら~くっつくなっ?」


ニヤッとして一平くんがそう言うと、カイは意地悪そうに笑った。


「でもプラスとプラスなんだろ?じゃあ~くっつかねーなっ」


「私だってそっちの方がせいせいするしっ、じゃあ私、絵美の所に行くからっ」


私はその言葉にムカついて、その場を離れた。



< 56 / 364 >

この作品をシェア

pagetop