なにがどうしてこうなった!?

「そんな薄着じゃ風邪ひくよ。
5月でもまだまだ夜は冷えるからね」


星をみてると後ろから話しかけられた。

いつの間に来たんだろ?

星に夢中で気配に気が付かなかった。

顔を見なくても声で誰かわかる。

だから後ろを見ずに答えた。


「だいじょー……くしゅんっ!」

……大丈夫ではなかった。


確かに冷える。

腕をさすっていると、ふわっと上着が肩に掛けられた。


「ほら、持ってきたからこれ着て」

「う、うん。ありがと」


素直に袖へ腕を通し、着た。

一枚着るだけで、暖かくなった。

それにしても用意がいいな。

亮ちゃんは私の隣に、よいしょと言いながら、座った。

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