一匹少女が落ちるまで
変わるため
【side 大雅】



今日の城ヶ崎はなんだか可哀想に見えた。


結果彼女も心の中ではずっと1人だったんだろう。



きっと、城ヶ崎の嫌がらせも今日で終わりだろう。



雨宮と桜庭はなんだか仲直りしたみたいだし、新山は桜庭のこと、もう吹っ切れてるみたいな感じだし


なんだかんだ、いい方向に進んでる気がする……って。


自分はどーなんだよ、自分は。


あいつらのことばっかり気にして、全然自分のことなんて考えてないや。


もう、半同棲みたいになってる俺の片想いの相手であり、兄貴の彼女である絢をみても、


最近は前ほどオドオドしなくなっている。


だけど、まだ時々絢が夢に出てきて、なんていうか、その、そういう夢を見ることもある。


そんな時は、バカじゃんって自分で突っ込みたくなるくらい、ドキドキしてる。



やっぱりまだ少し好きみたいで。


全然諦めきれてない。



「赤羽ー!15号室のお客さん、照り焼きチキンピザと明太子パスタねー」


「はーい!」


今日もカラオケ店員のバイト。


もう大分慣れてきた。


さっさと金貯めて、家を出たい。


それが今の俺の願いだったりする。


本当は兄貴が先に出ていけばいいんだけど…兄貴はとにかくだらしなくて…あ、この話は長くなるからまた今度にしよ。


俺は、頼まれたメニューをトレーにのせてから、部屋まで運ぶ。






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