好きな人は幼馴染み ー短編集ー


英輔を好きになるのは必然だった。



英輔は小さい時から何でも出来る
器用な人。
無口で何を考えてるのか
一見わからないけど
知れば知るほど魅力的で…
憧れて必死に追いかけて
いつも肩並べて歩いてきた。


アコがゆっくりついてくるから
2人の時間は長かったと思う。
目的地でアコが来るであろう道を
心配そうに見つめる英輔に
ちょっかいをかけて…


中1くらいからは、何を頑張っても
英輔には敵わなくなって…


中学の陸上大会で
絶対に勝てると思ってた相手に
私のスタートミスで負けた時も


人目を惹く冷たそうな容姿から
高嶺の花と
男子に騒がれるようになってからも


楽しい時、嬉しい時
悲しい時、辛い時


いつも側にいてくれた英輔。


アコを特別な目で見てるのは
わかってはいたものの
好きにならないわけはなかったんだ。









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