俺様上司と私の秘密の恋。





私が恥ずかしくて呼べないままでいると、部長は早く早くと言わんばかりの顔で私が呼ぶのを待っていた。





その顔がどうも可愛くてつい、笑ってしまうと部長は





「何、笑ってるの?早く呼んでよ」





なんて言いながら拗ねる部長。





やっぱり可愛いじゃん。





意を決して私は





「春馬……さん」






ちゃんと呼ぶことができた……はずなのに





部長はまだ不貞腐れてるまま。





えぇぇぇ?なんでぇぇぇ?





「さん、要らないんだけど」





呼び捨てですとぉぉぉぉ?





ムリムリムリムリ!!!





ぜーったい無理だから!!!





「呼び捨てなんてできません……」





「はぁ、仕方ないか。
しばらくはそれで我慢するよ。

ほら、明日打ち合わせだろ?
早く寝るぞ」





「はい、おやすみなさい」





そう言って私たちは、抱きつきながら眠りに落ちていった。





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