オオカミスイッチ 【完結】
バッターボックスに立つ。
バットを握る。

『こう? ここに立ってればいいの?』

「違う違う」

大希がネットの向こうから
こっちに入ってきて
後ろから私の手を握り
バットの握り方を教えてくれた。

蒼井先輩と違う
ゴツゴツした大きな手。
私の手が、小さく見える。

大希の低い声が
私の心を刺激する。
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