愛され系男子のあざとい誘惑
「・・・優美ちゃん。なんで止めるの?あいつ、謝ってないんだよ。ああっ、あいつのことばかり腹が立って気がとられていたけどびしょびしょじゃないか」


「大丈夫です。更衣室に制服の替えもありますし、シャワールームもあるので着替えてきますね」


久しぶりに会えたというのに、コーヒーをかぶってびしょびしょの自分。こんな姿でいつまでも社長の近くにいたくない。


急いで私も立ち去ろうとしたのにガッと腕を掴まれ、腕の中に引き寄せられた。


「しゃ、社長?!」


「・・・久しぶりに会ったのに素っ気ないね。俺の苦労も知らないでさ。悔しいな、俺ばっかり」


「あ、あの・・・みんなが見てます」


「うん。明日のトップ記事かもね。やっと捕まえた。ようこそ、俺の花嫁」



そう言って意地悪な笑みを浮かべた社長はそのまま驚いて目を丸くしていた私にキスをした。
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