君の声が、僕を呼ぶまで

>ROOMが解体されました。


1人が退室すると解体されるROOM。

どこか無機質だと言われる、電子空間。

でも、そこに、僕等はいる。


僕等の気持ちは、文字を介して言葉となる。

僕等の気持ちは、声を介して、言葉となって、君に届くだろうか。


サイトを閉じようとしたら、ポーンと音がした。


>【サラ】:信じてるから、アキも逃げないで。

>【サラ】:アキもいつか、名前を呼んで。

>【サラ】:世界はきっと誰にとっても、アキにとっても優しいモノだから。


僕は慌てて返事をしようとしたけれど、その淡く鈍く光る文字は、すぐに画面の奥に消えた。
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