【溺愛症候群】
「あれ、ハユくん?」
「チィ、と香田さん」
2人仲良く連れ立ってやってきた。
手を振りながら近づいてくるチィに、ぺこりと頭を下げてくる香田さん。
「入り口でどうしたの?」
「伝書鳩してんの。食後、出し物の打ち合せするから506室に集合な」
「うん、了解」
「わかりました」
反応も全然違うのに、何故か2人は仲良しになったらしい。
これだから、人の相性はわからない。
そのまま2人は仲良く吸い込まれていき、俺は1人入り口で待ち続けた。