湖都子のポエム6
別れの予感

あなたと過ごすうちに
こんなに好きになるなんて
胸がいっぱいになる

時間はゆっくり進む
会えてうれしくてたまらない
でも心の中の消えないトゲ
優しくされればされるほど……

一緒にいられるだけで幸せなはずなのに
いつか別れがくるかもしれないという恐怖に
耐えられないだけ
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あれから、会う機会は減っていた。駅前の喫茶店で、久しぶりに会って、うれしくてたまらない。
「美緒……好きだよ」
って、言ってくれたとき、本当は私も好きって言いたかった。けど、言えなかった。

そんな時、彼の携帯が鳴る。飲みに誘われてるみたい……
「私なら大丈夫だよ。」
自分の分のお金を置いて、店を出る。この間の人と、他に何人かいて……あぁ……この人達に誘われたんだと気付く。
支払いをした彼が出てきた。
「おい……何……言ってんだよ」
「あの人達に誘われてるんでしょ?行っていいよ。私は帰るから……」

心の中に消えないトゲ……大切にしてくれてる……なのになぜ?消えない……なぜ?こんなに不安になるんだろう……

一緒にいられるだけで幸せなはずなのに……いつか別れがくるかもしれないという恐怖に耐えられないだけ……



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