喧嘩するほど仲が良い
転校生

入学

夢見 瘰side

春_________

それは、桜の舞う季節。

校舎には絨挺駕(ジュウテイガ)高校と書かれている。

これから通う高校の名前だ。

誰だよこんなに難しい漢字にしたのは…

実はこの私、転校してきました。

先日まで北海道の方で暮らしてました。

『2年ぶりに帰ってきた…。今頃どうしてるだろう。』

新しい制服、鞄等に包まれた私は転校生。

実はこの学校に幼馴染みが居るから転校してきました!

まずは職員室に行かないと駄目だよね…

『ど、何処だ…此処…!』

早速道に迷った私はかなり運がない…

??「そこの君!大丈夫かー?」

誰だろう…。

元気に話しかけてくれている男の子。

『だ、誰ですか?』

見ず知らずの人にタメ口は失礼だと思い、敬語で話す。

??「俺?あ、俺のこと知らないのか!3年の神田 大貴!よろしくな!」

バッと手を出してきた…

握手と言うことだろうか?

『あ、はい。私は今日転校してきました。良ければですが職員室まで連れていってくれませんか?』

握手は…無視した。←

神田くんは3年生…

同い年と言うことか。

神田「なんか酷いなぁ、まぁ仕方ない。連れていってやるよ!」

ニカッと笑う神田くんはかなりのイケメンだった。

廊下を歩いていると女子達からの目線も感じられる。

印象がこんなんだったら友達は出来るだろうか…。

そんな不安が訪れる。

神田「ついたぜ!じゃあ、俺は自分のクラスに戻ってる」

ひらひらと手を降りながら階段を上がっていく彼。

かっこつけすぎたのかつまずいてたけど気にしては駄目だろう…!

『すみません。転校してきた夢見 瘰です。』

一瞬静まった職員室から出てきたのは若い女の先生だった。

先生「夢見さんね。私は貴方の担任の佐東 沙紀(さとう さき)です。よろしくね。もう少しでホームルームが始まるから付いてきて!」

微笑みながら言う先生はかなりの美人さんだった。

…なんかこの学校。

顔面偏差値高くないですか…?

先生「ここで呼ぶまで待ってね。」

教室…は3ーC

三階だ。

先生「転校生を紹介します!さぁ、入ってきて!」

元気に廊下の方を見てくる先生。

緊張してきた…。

『えっと、今日から転校してきた夢見 瘰(ゆめみ るい)です。よろしくお願いします!』

90度くらいになるだろうか。

それくらいのお辞儀をびしっっとして前を向くと…

??「ひぃっっ!」

そう言ったとたんに爆笑している男の子。

そう、

本当の目的。

幼馴染みの颯寐 祐毅(はやみ ゆうき)だ。

あぁぁぁ、そのうざったい顔…

絶対に将来はげ確定だぞ…!!
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