私のご主人様Ⅱ

昨日もお昼のことを言ったらすごく驚いて、そこから心配され続けてる。

どうしてだろう。あんなに優しそうな人だったのに。奏多さんと暁くんがそんなに心配する理由がわからない。

「“大丈夫ですよ?”」

「…」

大丈夫って言っても、やっぱり心配されたまま。

理由を聞いても言葉を濁されてばかりではっきりとした言葉は返ってこない。

大広間にお昼を運んでからも、奏多さんと暁くんは食べずにすぐに台所に戻ってきてしまう。

食べて来てといくら言っても離れそうとしない2人。そんな態度が逆に不安になる。

季龍さんのお父さん優しそうに見えたけど、本当は違うのかな。今更だけど何を話すんだろう。

季龍さんのお父さんと、季龍さんに会ったという記憶も分からないままだ。話しても思い出せなかったからどうしようと不安になる。

少しそわそわし始めたところに田部さんがやって来た。
< 67 / 323 >

この作品をシェア

pagetop