too much
「迷い」side美穂




「かわさん……平川さん!」

「…な…何…?」

私は、聞こえて来た声に起こされた。



「平川さん…少し早いですが、そろそろ起きられた方が…
一旦、家にお帰りになった方が良いでしょう?」

「し、島本さん、どうして!?」

「どうしてって…」

あたりを見渡すと、そこは薄暗い小さな部屋…
あ、そうか!
昨夜の漫喫だ!って、思い出した。



私…寝ちゃったんだね…
壁の時計を見ると、6時だった。



「あ…私…」

起き上がると、頭が痛んだ。
もしかして、これは二日酔いってやつ?
私、昨夜はけっこう飲んだんだね…



「大丈夫ですか?忘れ物はありませんか?」

「は、はい、大丈夫です。」

とにかく会社に遅刻する訳にはいかない。
私達はそそくさと漫喫を後にした。



「じゃあ、とりあえず帰りましょう。あ…これ、僕の連絡先です。
これからのことは、また相談することにして、今日はとにかく普段通りということで…」

「は、はい。わかりました。」



私は島本さんからメモを渡され、改札に入った。
なんだか昨夜のことがまだ信じられないような気がする。
すぐに電車が来たからいろいろ考える暇もなく、私は電車に乗り込んだ。
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