too much
平川さんにプレゼントしたい…



でも、そんなこと、出来るはずがない。
平川さんは、相川の彼女さんなんだし。



(でも……)



そうだ、ぬいぐるみじゃなくて、小物なら良いんじゃないだろうか?
昨夜の喫茶店のお礼って言って…



ダメかな…
喫茶店のお礼ってなったらこっそり渡さないといけないし、こっそり渡すこと自体、だめかもしれない。
相川にバレたらまずいことになるし、平川さんにも迷惑な話だよな。



僕は、ショウウィンドウの前に立ち尽くす…
そこにいるクマと、僕はしばらく向かい合っていた。



とりあえず、僕はその店に入った。
女の子の好きそうな雑貨がいっぱい並んだ、可愛らしいお店だ。



(あ……)



ショウウインドウにあったクマのストラップをみつけ、僕は思わずそれを手に取った。



ストラップくらいなら良いんじゃないかな?
そうだ…!
あゆさんにも買って…そのついでみたいにして平川さんにも渡せば、大丈夫かもしれない!



クマは色が違ってたり、服が違うものが何種類もあった。
平川さんは…このピンクのクマなんてどうかな?
服の色は明るいけど、デザインは割とシンプルだし。
うん、平川さんはこういうイメージだ。
あゆさんは…やっぱり、赤かな。
ドレスもふりふりで華やかだから、あゆさんにぴったりだ。



僕はそれらを持って、レジに向かった。
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