社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
二人で朝食を作る。健人さんは色々と教えてくれた。



「花菜、ここにコーヒーだから。紅茶とかも入ってる。」


「うん。」


「他には?知りたいことは?」


「う~ん、今のところは。」


「何でも聞け。色々と尽くしてくれるんだろ?」



ニヤリとする健人さんに曖昧に頷く。



「これで離れる理由はないよな?」


「………今のところは。」


「今のところ?まあ俺は逃がさないけど。あっ、それと男と見つめ合うの禁止。」


「見つめ合う?してないし。」



健人さんは奥寺の事を言ってるのだろうけど、本当に見つめ合ってるつもりはない。


そう言えば――――



「健人さん、飲み会を頼まれました。奥寺から。」


「飲み会?俺と?」


「そう、長谷川さんと二人。いつものメンバーが希望してます。」


「わかった。その日は泊まれ。」



なんの交換条件だか…………。



「それと合コン。あゆみが長谷川さんを希望してます。」


「合コン?メンバーいるか?まあいい。その日は泊まれ。」



やっぱり交換条件はそれか?



私はクスクスと笑い頷いた。
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