社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
あっという間の平日だ。1週間の疲れがドッと出てくる。



「花菜、疲れてない?」



いつもの公園で同期とランチをする。



「長嶺、大変そうだな。」


「今月が納期。今は追い込みだから。」


「もう少しだな。」


「来月は出張。統合テストで沼津。」


「忙しそうだな。」



疲れが見えてるのか、同期との会話は今の私の仕事の話だ。


来週末には納期だ。今は追い込みの時期でプロジェクト内は皆が忙しい。



「でも毎日社長と帰ってるだろ?この前、一緒に帰るのを見たぞ。」


「…………。」


「ラブラブ?毎日一緒にいて飽きない?」



あゆみの言葉に首を傾げる。



「飽きる?」


「毎日会社で一緒だよ。もしかして同棲してるとか?」


「ない。それはない。」


「会社でいつも一緒。家に帰っても一緒だとお互い飽きない?」



あゆみの言葉に考えてみる。


今までは会社だけ。でも来週は――――



『来週は泊まりに来い。』



社長のメール、あゆみの言葉に考え込んだ。
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