段ボール彼氏
「おっ、ほろ。思い付いたのか?」


「ん。まぁね。」


 あたしは、生返事をしながらこたつの中へ潜り込んだ。


 一人暮らしをしていて、たまに家族が来るぐらいだから大きさは中ぐらいのこたつだ。

 
「まだできないのぉ~?」


 あたしは、彼を急かす。


「もう少しだ。待ってろ。」


 実を言うとこうして喋っていることが嬉しいんだ。


 家族と会うのもたまにだし、いつも一人で寂しいから、こうして二人で喋っていることがなんだか、少し幸せなんだ。


 寂しいなら彼氏をつくれって話なんだけどね……。
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