美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?

『知らない番号なのよ』

迷っている間に電話が切れた。
だが、また同じ番号から電話がかかってきた。

一体誰から?

『大事なことかも知れないから
出てみたら?』

『……うん。』

何だか嫌な気がしてならない。
だが、しつこいから取り合えず出てみることにした。

『こちらキャサリン・ロマージュ様で
ございますか?』

するとフランス語で話してきた。

『はい。』

『こちら一条寺ロイヤルホテルのフロント
小野と申しますが
先ほど有栖川様から伝言を頂戴しているので
ご連絡をさせて頂きました。
有栖川様が“大事な話が出来たので
至急こちらに来るように”とのことです』

えっ?

大事な話!?

何故、社長がホテルの者に
そんな連絡を……?

社長……何かあったのかしら

『はい。すぐに向かいます』

それだけ言うと電話を切った。

ど、どうしよう……。

行った方がいいのかしら?
これって……。

『キティ。何からだったの?』

セレナが様子に気づいて声をかけてくれる。

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