恋愛白書
「ほら!」


俺の肩をポンっとして窓の外を見せる。


「...っ」


そこには兄ちゃんと話す光。
そして...
...やしなちゃん。


なんでここにいるんだ。
光は通り道だけど。

それとはまた別の感情。
また黒い感情。

兄ちゃんにまたとられるって感情。


「行こう?」


絵里香が俺の腕を引っ張る。


「...まじかよ」


「ほら!」


絵里香が俺の背中を押す。


「なにしてんの?」


ドアを開けてそう言うだけで精一杯だった。

恋愛経験なんてゼロ。
どんな風に女の子を扱えばいいか。
なんて
そんなものわからない。


< 92 / 447 >

この作品をシェア

pagetop