チューリップ
私は少し前を歩いているリュウを抜かして、リュウの前に立った。





「リュウ?」


「何?」


「リュウは私の…」


「私の?」





「ヒーローでしょ♪」


「っな…」





リュウは顔を真っ赤にして勢いよく私を抜かす。



早足で歩くあなたを私は追いかけた。







ねぇリュウ?




私、あなたに特別な想いを抱いてしまったみたい。





それは恋?




そんな簡単な言葉じゃ表せない。




愛?




うーん、それも違うかな?








だってね、あなたが体育倉庫に来てくれたときに窓から入ってきた日の光がね、





私の心の光に見えたの。







やっぱりあなたは私にとって


ヒーローだよ。
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