Be Girl-翼のゆくえ-
第三章 イジメ…
中間テストが終わった。
全くと言っていいほど勉強をしなかった私やリン、ナナミは散々な結果が返ってきた。

しかし、驚くことにこれまで常に学年で上位を争うくらいに優秀なハルカが、今回で一気に順位を落としたのだ。

プライドの高いハルカの事だから、私達はなるべくその話題に触れないようにしていた。

その日の帰り道。
私達はいつものように駅に向かった。

金曜の夜という事もあり、朝までパーッと騒ごうという話になっていた。

「あ、アレってピョン吉じゃないの?」

駅前に着いた時、駅の入口の所で電話中の、私達と同じ制服を着た女子を指差し、ナナミが言った。

その女子生徒は同じクラスのユキという女の子。

ユキは昔、交通事故に遭ったため左足がやや不自由だった。

そのため、高1の時から色んな人たちにからかわれている場面を幾度となく見た事がある。

しかしながらユキはどんな嫌がらせやイジメにも屈することは無く、成績は優秀。

ハルカはそんなユキを勉強の面でライバル視している事は明らかだった。
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