どばなし
足を脱がせて
ベッドの上で、まだ靴も脱いでいない足を投げ出したフランシス。
けだるそうに髪を弄んでいたかと思えば、その視線がアーサーを捉えた。
「…脱がせて」
くい、と指で誘うような仕草を見せる。
それに誘われるかの様に、アーサーはベッドを軋ませた。
「どこから?」
「どこでも。お前の、好きに」
「分かった」
返事を聞くや否や、履いたままの革靴に口付けを落とす。
そして、まるで神聖なものを扱うかの様にうやうやしく、丁寧にそれを脱がせていった。
靴下の端をくわえ、するりとその足をあらわにする。
「…相変わらず、綺麗だ」
うっとりとフランシスの足を眺め、それからキスをする。
するすると足首を撫でる指が、そこに切ない疼きをもたらした。
「…っ、ふ」
べろり、と足指の間を舐められる。
かと思えば口中に包まれ吸いしゃぶられて、そこから電流の様な刺激が体中を駆け巡る。
「あっ、あ……」
「…舐められるの、イイんだな」
「…ぁ、ん…っ!」
執拗に指先を舐めねぶられる快感は、フランシスの熱を高まらせていく。
すっかり昂りきった欲望は、解放されることを求めてスラックスにまで染みを広げていた。
「は…コレ、早く脱がせて…」
「ああ、悪い悪い。もうきついよな」
ベルトを外して股の間のチャックをおろし、ボクサーの中に窮屈そうに収まったそれにはむりと食らいつく。
「ふ、く……っ!」
「…ベットベトじゃねえか。そんなに気持ちよかったのかよ?」
「ぅ、んっ…もっと気持ちよく、して…」
「じゃあ、どこ舐めて、触ってほしいか言ってみろ」
「あ…こ、こ……舐めて、吸って…触ってイカせて」
「いい子だ」
パンツを捲り、じゅう、と勢いよく吸われる。
「あはぁ……っ!」
突然の強すぎる刺激に身体を震わせれば、アーサーはさも面白いと言わんばかりに吸い付いてくる。
「…あ、あ、だめっ、だ」
「何が駄目なんだよ?こんなになってるくせに」
「ヨすぎて、ヘンになる……っ」
「いいじゃねえか…そのまま、おかしくなっちまえよ、フランシス」
「ひ…うっ、く…あぁっ!」

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