大悪魔さんのターゲット。
「よ、よろしくおねがいします。」

「んで?君が紅音の彼女ちゃん?」

「そーだよ。俺の彼女。」

「お前‥‥ほんとにうざいわー。可愛い女の子と付き合えるとかさ‥‥」

私はびっくりした。ホストってチャラい感じの人ばかりだと思っていたのに、話している内容は高校生男子と同じ。

「セイさんや、イツさんは彼女さんいないんですか?」

「あー?俺はいないよ。どう?紅音より優しいけど」

イツさんがそう言う。ものすごくかっこよくて、優しそうだから彼女さんになったらおそらく幸せだと思う。

「琴ちゃーん?俺の彼女だよね?浮気するのー?」

ビクッ

三上くんの方に視線を向けると悪魔のようにニコニコしていた。

「し、しない‥‥です。」

「だよねー。あ、ゆっくりしててよ。ちょっと用事思い出したから行ってくるね。あ、勝手に学校帰んないでね?朝山さん絶対バレて怒られるから。」

そう言ってお店から出ていく三上くん。どこに行くんだろう‥‥。

「朝山琴。」

「は、はい!」

私はセイさんに呼ばれる。セイさんは何だかクールな印象が強かった。

「‥‥紅音には気をつけろよ。」

セイさんもそう言ってテーブルから離れ、裏方へと戻っていく。
三上くんは最初っから危ない人だとは思っているけど、一緒にいるうちに


私と同じところがある気がした。


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