こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

ストーキングするわたし

なんて思い立ったものの、深瀬くんのことを噂でしか知らないわたし。

とにかく怖いという印象しかない。


同じクラスになってわかったことは、授業はしっかり出席する、でも座って行う授業以外は忽然と姿を消す、ということ。


そして今のところ無遅刻無欠席。それくらいしか彼を知らない。

不良にしては真面目な感じだね。見た目に似合わず。


去年深瀬くんと同じクラスだった子の話だと、成績はかなりいいみたいだし、これは新手の不良なのかしら。


まぁいくら不良と言っても高校生ですからね。なんて現実を見ているんだったとしたら、ある意味すごい。


一体深瀬圭悟とはどんな人物なのだろう。


急に興味がわいてきたよ。


気になりだすと止まらないわたしは、放課後彼を尾行しようと決意。


初めてのストーキングに心はわくわく。じゃない、ドキドキだった。


「咲良!今日こそ遊ぼう!」

「ごめん!今日もジョンの散歩に行かなきゃだめで」

「もう!たまには遊ぼうよ!」

「咲良、学校以外で遊んだことないじゃん!」

「悪いね!じゃ、また明日ね!」

「あっ!咲良ーっ!」

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