こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

少し弱っているわたし

待ちに待った休み明け。たった二日なのにやたら長く感じた。


休みの間、わたしは出来るだけ深瀬くんのことを考えるようにしていた。

そう!深瀬くんの番号とアドレスをゲットすることを!


放課後までなんて待ちきれない!


すでに書き終えていた手紙を授業中に渡そうと企んでいるわたし。

ポイ捨てされてもいいように、何枚も用意いたしました。


「行ってきます!」


と、玄関を開け外に出て気づく。


そういえば先週はバイクで送ってもらったから、自転車は学校にあるんだった。


学校まで近いから歩きでも急げば間に合うけど、襲われないか不安…。

…ま、朝っぱらから絡まれないよね。まず不良は朝早く起きないよね。


うん、そうだ。大丈夫大丈夫…


「早くしろよ。遅刻するだろうが」

「─え」


う そ 。


「お前いつもこんな時間に出んのか?もう行っちまったかと思って先行くとこだったぞ」


こ、この、顔にいくつもの傷と怪我がある超絶イケメン黒髪男子は…。
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