こっち向いて、ダーリン。【改訂版】

近づき始めるわたし

またまた次の日。


今日も体育の授業がある。


今回こそは絶対深瀬くんを追いかけるんだ!

昨日信号機三人組から、深瀬くんのすごい話を聞いてしまったから!

これはすぐにでも確認しないと!


深瀬くんが教室を出ていった瞬間、わたしは駆け出した。


…のを、しっかり茉希は捕らえていた。


「咲良!体育館…」

「ごめん!わたし保健室行くね!」

「えっ!具合いでも悪いの?!」

「これがこれで」

「や、意味わかんない」

「お腹痛いんだよ!」


大丈夫ー?!と言う茉希の声を背中に、急いで深瀬くんを追いかける。


深瀬くんが隣の席になったことで、わたしの席にみんなはあまり近づこうとしなくなった。


「ごめんね、深瀬くんがいない時は必ず行くから」と申し訳なさそうに言われたけれど、むしろわたしには好都合!


今だって前より深瀬くんを追いかけやすい状況になってるしね!

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