課長は私の憧れ

それから私達は、ショッピングモール内を見てまわった

『愛空、夕飯どうする?』

「私が作っちゃダメかな?」

『え?愛空作ってくれるのか?』

私は頷いた

『なら、材料買って帰ろう』

「そうだね。何食べたい?」

『愛空の得意料理が良い』

まーくんのそのリクエストに答えて私は肉じゃがを作ることにした

私達は、スーパーで食材を買うとまーくんのマンションへと向かった

「おじゃまします」

『どうぞ。ちょっと散らかってるけど』

まーくんは机の上の新聞などを手際良く片付けた

「じゃ、キッチン借りるね」

『はいよ』

私は料理を作り始めた。
こう見えても料理は得意だ
お母さんが幼い頃から、「女の子はお料理が出来ないとお嫁には行けないのよ」って私と咲空に言いながら料理を教えてくれてた

肉じゃがが出来上がりダイニングテーブルに並べるとまーくんが向かいに座った

『いただきます』「いただきます」

『んー上手い!』

「ありがとうー。」

『ほんと愛空は、料理上手だよな』

「そんなことないよ。お母さんに小さい時から仕込まれてたおかげかな」

『そうなのか?』

「うん。小さい時から「女の子は、お料理が出来ないとお嫁には行けないのよ」って言われて来たから」

『そっか』

「私のおばあちゃんがそう言う考えを持ってる人みたいでお裁縫とか習わされたって言ってたなぁ」

『きっとおばあちゃんは、お母さんに素敵な花嫁になって欲しかったんだな』

「だと思う。お父さんがお母さんの好きなとこで一番先に上げるのは手先の器用さだもん」

『愛空の家のお父さんとお母さんは何してる人なんだ?』

「お父さんは、普通の会社員
お母さんは、病院の小児病棟で保育士やってる」

『確か妹いたよな?』

「妹の咲空は、社会人だよ」

『へぇー』

「まーくんの家族構成は?」

『親父にお袋と弟がいるよ
親父は、薬品会社の顧問責任者
お袋は、専業主婦
弟の、典明(のりあき)は愛空と同い年の25歳』

「そか」

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