【完】1輪の花たちは



「……あれ?イエローサルタンとかいうファミリーは?」


「あいつらはまだ来ないよ」


ボスがそう言った。


「え?早く来すぎたって事?」

「まぁ、そうだな」

「でも…ベリーが…………………!………嘘……?」

「ごめん……」

「え、なんで?なんで嘘なんか……?」

「スノー」

「なに…?みんな変だよ?いつもの皆じゃない………何を隠してるの………?」

「スノー…」

「どうして?私ばっかり………嫌だよ?ファミリーじゃん…!」

「スノー!!!」

「……」


ボスが大声を上げて私を止める。


「全部……全部嘘だった………」

「え?」


「スノーのお父さんを殺したの、俺なんだ」

「……!」

「前に言ったよな?もしその人に会ったら謝ってもらう。謝ってもらってもう二度としないように約束させるって……」

「………言った…かも……」

「それは出来ない…ごめんな……」

「…………」

「だから…だからせめて……もうスノーには辛い思いをさせたくない………」

「……」

「ここから、足を洗え」

「そんな……!やだよ…?せっかく居場所を見つけたのに………!そんなの………」

「ごめん……」

「ねぇ、やだ!!!!私……離れたくないよ……」

「元々は関わっちゃいけなかったんだ……だから、お願いだよ…スノー…」

「…………………………やだって………言ったら…?」

「…………そしたら、無理矢理やめさせるだけだ…」

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