【完】1輪の花たちは
「スノー?」

「あぁ、そうだ。スノー。いい名前だろ?」


そう言っていたずらっぽく笑う。


「うん!いい名前だね!!!よろしくね!スノー!」

「えっと。。。あなたは確か、ユリ……?」

「そーだよー!」


なんだか、みんな可愛らしい名前。


「さぁーて。スノー?何から知りたいんだ?」


ボスことダリアが、私に問いかける。

何から知りたい?とは???


「どんな事でもいい。ここの住所や、俺の電話番号とかなっ!✨」

「何言ってるのダリア。ばか?」

「なんだよ!ばかって!俺はボスだぞー!?ベリーの事なんかクビにすることだって!」

「リトルガールが困っているぜ……✨早く話を…」

「「お前は黙ってろナルシスト!!!」」

「え…」


なんだかんだ言って、普通の学生と変わらないノリ。

ちょっとだけ、安心した。


「え、えっとじゃあ………。ここは、どんな所なの?」


1番気になっていた事を聞く。


「ここはね。僕たちの家だよ」


ボスの代わりに、ベリーが説明してくれる。


「アジトって言えば、分かりやすいかな?ここで生活もしてるし、ここで仕事もしてる。仕事って何か分かる?」

「暴力?」

「ははっ……まぁそうだね。簡単に言えば、危ない取り引きをする事」

「取り引き?」

「そう。取り引きをするに当たって、情報を集めたり、現場の下見に行ったり、必要なら殺り合うよ」

「それって、私達だけがやるの?」

「ううん。色んなファミリーが色んな組織と取り引きし合ってる」


なんだか難しい………


「まとめて言っちゃえば、僕らは犯罪を犯すためだけに存在してる組織って事だよ」
< 19 / 183 >

この作品をシェア

pagetop