【完】1輪の花たちは
「はっはっはっはっはっ………急がなきゃ………」


私は無我夢中で走っていた。

何も考えず、とりあえず走れ。

いつか聞いたことのある言葉が脳裏に浮かぶ。


「あぁ……!信号が……!!!」


点滅仕掛けていた信号が赤に変わる。

時計を見ると、どんなに頑張っても遅刻してしまう時間。


「ダメだったか………」


大事な職を賭けた面接に遅れる。

ショックと諦めを同時に体験した私が向かった先は、たまたま目に入ったカフェ。


「いらっしゃいませー!!!」


店員さんの元気な声が聞こえる。

私は窓側の席に座って、テキトーに頼む。


「家でのんびりしてた私がいけなかった………」


後悔先に立たず。

まさにこの事だ。

誰にとも届かない愚痴をこぼしながら窓の外に目をやった。

色んな人が行き交う道の中

窓から見える小道が目に入った。
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