俺様社長の溺愛宣言
な、何やってんだ、私はーーー?!

心の中で叫んで、頭を抱えた。

なんて事を口走ってしまったのか。

直ぐに零士から電話がかかってきたが、怖くて出られず、私はクッションに顔を埋めて気づいてないフリをする。

まもなくして電話は切れ、それからは鳴らなくなった。

…10分…20分…40分…

気がつけば一時間。私はクッションに顔を埋めたまま。

インターホンの音が聞こえ、立ち上がると、何も考えずに、ドアを開ける。

「…はーい…!!」

目の前に、零士がいる。私は、慌ててドアを閉めようとしたが、ドアを押さえられ、閉められず。

「…ど、どうも…どうしたんですか?」
「…どうしたんですか?あんなこと言って切ったから、直ぐかけ直したのに、電話に出なかったのはどこの誰だ?」

そう言って微笑んでるのに、目が怒っているのは、何故だろう。

…いや、分かってる。怒っているのは私のせい。

「…入るぞ」
「…え!いや!これから出掛けるので!…ぅそです、はい」

出掛けるのでと嘘をついたら、案の定直ぐにバレ、冷たい眼差しに、素直に嘘だと言わざる終えなくなる。

「…」

向かい合わせに座っているものの、膝と膝は引っ付いている。二人とも正座。

右手はしっかり捕まれて、私を見下ろす零士に、私はひたすらだんまりを決め込む。

「…で?何で電話に出なかった?」
「…失礼なことを言いましたので」

「…失礼なことを?」
「…はぃ、すみませんでした。今後、このようなことがないようにしま「…失礼なことじゃなくて、あれが、満里奈の本音だろ?」

…う…そうですね。本音です。
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