俺様社長の溺愛宣言

満里奈side

…朝、目が覚めた私は、とても気分が良かった。

顔色も良く、食欲もあった。まるで病気が治ってしまったんじゃないかと思うほど、体が軽かった。

トントン。

ドアをノックする音。私が返事をすると、ドアが静かに開いた。

「…おはよう、満里奈。気分はどう?」
「…御崎社長、おはようございます。とっても体調が良いんです。どこまでも、御崎社長にお供します」

そう言って微笑めば、零士はクスクスと笑った。

いつ見てもイケメンの零士。笑うと2割、いや、3割増しかもしれない。

「…さぁ、これに着替えて。俺は廊下で待ってるから」

零士がそう言って私に差し出したのは、ブランド物の淡いピンクのワンピースと、それに合わせた低めのヒールのパンプス。鞄まで。

「…こ、こんなもの貰えません」
「…今日は目一杯甘えろ。デートなんだから」

そう言って微笑まれたら、何も言えなくなる。

素直にお礼を言うと、零士は廊下に出た。

私はパジャマからそれらに着替え、廊下に出ると。

零士は驚いたように目を見開いた。

「…あの、似合いませんか?」
「…」

「…変なんですね?ごめんなさい。直ぐに脱ぎます」

私は早足で病室に帰ろうとした、が。

「…違う!反対だ」
「…へ?」

私の手を掴んだ零士がそう言って、今度は私が驚いて、振り返る。

「…似合いすぎて、見惚れた」

そう言った零士は気恥ずかしそうに、口に手を当てた。こちらまで、顔が赤くなる。

「…ほ、褒めすぎですよ」
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