世界でいちばんキミが好き。
「おい」
ニコのうしろ姿を見つめながら
そんなことをかんがえていると、
横から声がきこえてきて、
俺は顔だけをそっちにむける。
「俺、ニコちゃんとはなしてたんだけど」
「だから?」
俺が見下ろすと、先輩はくやしそうに
「チッ」と舌打ちをする。
べつに、
見下ろしたくて見下ろしてるんじゃねぇし。
俺より身長低いのがわるい。
「あいつ、俺のなんで」
先輩にそれだけつたえると、
俺はニコのあとを追うように教室に入った。