雨音

少し苛立ちを覚えながらプリントまとめを再開する
んーこれ間に合うかな
少し急がなきゃ
そう思っていると
「これもお願いできる?」
優しそうな声
心地いい香りが隣からして来る
一瞬でわかった
柊だ
あまり顔を合わせたくないのに
私はなるべく彼の顔を見ないように顔を伏せながらうなづいた
早くどっかいけよ
そう思うが彼はじっと立ったまま動かない
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