雨音
五分、たったの五分が死ぬほど長かった
やっとのことでプリントをまとめ終わると小さくお辞儀をして一階の職員室へ向かった
教室を出るまでの金髪ギャル達の視線が痛過ぎた。
数学の先生に課題をわたし職員室を出て階段を登っていると上から金髪ギャルが2、3人降りてくるのが見えた
うわ、嫌な予感しかしない
案の定嫌な予感は当たった
「おい湿気」
湿気
ジトジトしてて暗い
そんなイメージからつけられたわたしのあだ名
もう呼ばれることはなくなっていたはずなのに
「放課後 教室な 湿気」
