[短]salty chocolat
第3章
そしてついに2月14日ーー。
梨衣名は買い物だけでなく作るのも手伝って貰ってしまい、本当に申し訳ない。
告白するのは今日の放課後。
私は朝から教室でそわそわしていた。
「じゃあ、頑張ってね。茜なら大丈夫!」
「梨衣名…」
いつになく真剣な表情の梨衣名に思わず涙ぐんでしまう。
「はよ。何話してんだお前ら」
「はぁい、おはようございまぁす!?」
「あ?なんだお前、いつになく挙動不審だな。ま、いつもおかしい奴だけど」
「そ、そんなこと…な、なな、なくって、よ!」
「あぁ?」
岡島の挨拶に驚いておかしなことを口走ってしまい、思いっきり変な顔をされてしまう。
「なんだ気持ち悪りぃ…」
そう言い残し、自分の席に行ってしまう岡島。
それと同時にチャイムが鳴り響いた。