お姫様とお嬢様
自信を待つ事
【乃彩】



秀吉君と付き合ってから3週間。



今だにナツ君が頭を占領してる…。



「乃彩~!!」

「秀吉君…。」

「迎えに来ちゃった。」



秀吉君はあたしに毎日会いに来る。



優しいしカッコイイし理想の人なんだけどさ…。



あからさまに仕事場まで迎えに来る秀吉君は周りに見せ付けるつもりだよね…。



あたしの彼氏だって堂々としてる…。



車もナツ君と違って大きな黒いワゴン。



何回乗ったかわかんないや…。



「ねぇねぇ、部屋連れてってイイ?」

「イイよ。」



秀吉君の部屋にも何度も行った。



昔のあたしならきっと付き合ってないんだろうな…。



ナツ君の部屋と違う大きなマンション。



合い鍵は渡されたけど自分からは行けない…。



好きじゃないんだよ…。



好きになりたくても好きになれない…。



ごめんね秀吉君…。



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