言えよ、俺が欲しいって。


「南央はさ、もっと女子に優しくした方がいいと思うぞ?」



女子に優しくしてなんの得があんだよ。

そう思うけど、やっぱり口には出さない。
面倒臭くなりそうだから。


今日の昼休みは、白咲が来た。

机に伏せてるから寝てると思ったのか、俺に静かに話しかける白咲。

起きてるっての。

そんなこと思いながらも、面白いから寝てるフリ。

寝てるフリをやめて起きると、いきなり白咲からの突拍子もない質問。


「あたしのことどう思ってるんですか?」なんて、そんな泣きそうな顔して言われても俺は初めてあった時から変わらないよ。


多分俺、白咲のこと嫌いなんだと思う。

ウジウジしてるしなかなか前に進まないし頭も悪いし鈍臭いし自分に甘いし。

そんな白咲見てると本当に腹立つんだよね。

正直、好きなんて微塵も思ったことがない。
酷いって思うかもしれないけど、これが俺。


そうやって嫌いって思ってたはずなのに、「一緒に帰ろう」ってあの笑顔で白咲に言われたらなかなか断れなくて。

嫌いなはずなのに。そう思う場面はたくさんある。


結局、俺も俺だ。
自分が何したいのかもわからない。

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