好きになってよ、王子様。
これ以上は限界
やっぱり私は期待していたんだ。
川島くんに近づけている気がしていた。
実際はそんなことなかったのに。
勝手に期待して、勝手に傷ついて。
川島くんにとって中村さんの優先順位は不動の1位だということを思い知った。
「星奈、まだ2日だよ?
落ち込むにはまだ早いって」
「うん……今日で3日目になるね」
「わかんないって」
川島くんが昼休みに屋上へ2日連続来なかった。
そして今日もきっと来ないから3日目になる。
前まではそれが当たり前だったのに、一度あの嬉しさや楽しさを知ってしまったらもう戻れない。
それだけではなく、川島くんとも話す機会はグンと減った。
理由はわからない。
避けられてるのかな?
私が避けることは嫌がったくせに、自分は同じことするんだ……。
なんて憶測で八つ当たりをしても仕方がない。